健康診断・診査
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<政府広報>より 平成20年3月掲載

新しい健診制度「特定健康診査・特定保健指導」が始まります


糖尿病、高血圧症、脂質異常症などの生活習慣病が増えています。これらは、食生活の見直し、適度な運動などで予防できることが分かってきています。このような背景のもと、平成18年の医療制度改革において、平成20年4月から、健康保険組合、国民健康保険などに対し、40歳以上の加入者を対象としたメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目した健康診査(特定健康診査)および保健指導(特定保健指導)の実施が義務付けられることになりました。

<男性の2人に1人、女性の5人に1人がメタボリックシンドローム>

わが国の平均寿命は、世界でも高い水準にあります。しかし、高齢化の急速な進展に伴い疾病構造も変化し、疾病全体に占める虚血性心疾患、脳血管疾患、糖尿病などの生活習慣病の割合は増加しています。現在、死亡原因に占める生活習慣病の割合は約6割で、医療費において生活習慣病の占める割合は国民医療費の約3割となっています。

生活習慣病の中でも、特に、心疾患、脳血管疾患の発症が重要な危険因子である糖尿病、高血圧症、脂質異常症などの有病者やその予備群が増加しています。また、その発症前の段階であるメタボリックシンドロームが強く疑われる方と予備群と考えられる方をあわせた割合は、男女とも40歳以上で高く、男性では二人に一人、女性では5人に一人という割合に達しています。

生活習慣病は、内臓脂肪の蓄積が原因となっていることが多く、肥満に加えて、高血糖、高血圧といった状態が重複した場合には、脳血管疾患などの発症リスクが高くなります。

内臓脂肪は、適度な運動とバランスの取れた食事により減らしていくことが可能です。このため、メタボリックシンドロームに該当する方とその予備群の方について、運動指導や食生活の改善を行うことは、生活習慣病の予防につながることになります。

こうしたことから、平成17年12月に政府・与党で取りまとめられた「医療制度改革大綱」に基づき法案化された「健康保険法等の一部を改正する法律」において、平成20年4月から、医療保険者(国民健康保険、組合管掌健康保険、政府管掌健康保険、船員保険、共済組合)に、40〜74歳の被保険者・被扶養者を対象とした健康診査(特定健康診査)と保健指導(特定保健指導)の実施が義務付けられることになりました。

特定健康診査

メタボリックシンドロームに着目した健康診査


これまでの健診は、個々の病気の早期発見・早期治療を目的にしたものでした。特定健康診査は、メタボリックシンドロームに着目した健康診査です。内臓脂肪の蓄積を未然に把握することにより、糖尿病、高血圧症、脂質異常症などの生活習慣病の予防を図ることを目的としています。

特定健康診査は、従来、老人保健事業が行ってきた基本健康診査の健診項目を基本としています。大きな変更点は、メタボリックシンドロームの診断基準で用いられる腹囲の測定が必須(ひっす)項目となったこと、総コレステロールの測定から、動脈硬化に大きく関係しているLDL-コレステロールの測定に替わったこと、の二つです。

特定保健指導

生活習慣を見直す保健指導を実施


特定保健指導は、特定健康診査の結果から、生活習慣病の発症リスクが高く、生活習慣の改善による生活習慣病の予防効果が多く期待できる方に対して、生活習慣を見直すサポートを行うものです。特定保健指導は、リスクの程度に応じて、「動機付け支援」と「積極的支援」に分類されます。

「動機付け支援」は、原則1回の支援を行います。支援方法は、個別もしくはグループとなります。個別面接であれば、最低20分以上の支援(個別支援)を行い、グループ(8人以下)面接の場合には、最低80分以上の支援(グループ支援)となります。

「積極的支援」は、「動機付け支援」と同様の初回の支援を行った後、継続的に3か月以上の支援を行います。具体的な支援方法としては、個別支援、グループ支援に加え、電話、e-mail、FAXなどを効果的に組み合わせることとしています。

「動機付け支援」および「積極的支援」の初回の面接においては、医師、保健師、管理栄養士が、対象者とともに、対象者個々人の生活習慣を振り返り、減量や運動などの個別の行動目標を設定します。行動目標を達成するために、就寝前の食事摂取を控え階段の利用を増やすなど、対象者が取り組むことができる範囲で必要となる行動計画を作成し、その目標達成に向けたサポートを行います。

特定健康診査・特定保健指導を積極的に活用して生活習慣を見直すことにより、生活習慣病の予防だけでなく、健康の維持増進に努めていきましょう。